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ロマンを誘う亜麻色



心をそそる枯野の風情

 草木の枯れたさまを表す色には枯色(かれいろ)、枯草色、枯野色などがあります。なかでも枯野は歌や句によく詠まれています。それは枯れ果てた物悲しい野の情景が想像され、人々の感性を揺さぶるからでしょうか。

「旅に病(やん)で夢は枯野をかけ廻(めぐ)る」   
 松尾芭蕉

「遠山に日の当りたる枯野かな」   
 高浜虚子

 それぞれ枯野に託して人生の寂寥(せきりょう)感、そして人生の希望を詠んでいます。寂しい色ですが、「もののあはれ」に寄せる日本人の心や美学は今も昔も変わらないようです。

枯色の風景
物悲しい枯色の風景は、今も昔も日本人の感性を揺さぶる。


色見本と解説

 

香色(こういろ)
丁子(ちょうじ)などの香り高い香木で染めた色のこと。ダンボールのような薄茶色だが、平安王朝では優雅な色名とされた。

     
 

枯色(かれいろ)
草や木などの枯れた色。薄くくすんだ黄褐色で、枯草色ともいう。平安時代の襲(かさね)の色目にも枯色がある。

     
 

肌色(はだいろ)
日本人の肌のような色。古くは「宍色(ししいろ)」「肉色」「人色」などともいった。

     
 

小麦色(こむぎいろ)
小麦の種子をイメージさせる薄茶色。「小麦色に日焼けした少女」というように、健康な肌色の表現によく用いる。

     
 

狐色(きつねいろ)
狐の毛のような黄色がかった薄茶色。「こんがり焼けた食パン」などの形容に用いることが多い。


※色見本の色は近似色で、正確な色ではありません。

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